• 日付変更線を半刻ほど越えた辺りで寝台へ。
  • 90分後。友永大尉が「テメー、ざっけんなよ!!」と絶叫する声で覚醒。すわ、何事かと現場へ急行した。
  • フローリングの床の上をバナナぐらいの太さのかりんとうがすぅーっと氷上を滑るがごとく移動しているのが見えた。次に知覚できたのは、ざばざばざばーんと押し寄せてくる黄褐色水。友永大尉がぴょんぴょん跳ねながら必死の回避運動をとっているのも見えた。便器から、汚水が溢れかえっていた。
  • ファッキン・ジーザス・クライスト。台風対策に備蓄してあった吸水剤を周りに設置して汚水を食い止める。やがて、ゴボッゴボッゴボッっと泡をたてて、汚水は便器の中へ引っ込んだ。また来てやるぞ愚かなる人間ども、とアピールしながら。
  • わたしが指示する前に、大尉は修理屋へ電話していた。約30分後にクラシ◯ンのおにーさんがやってきた。
  • ワイヤーで必死の奮戦も虚しく、詰まりは解消されない。どうやら排水管に問題があるとのこと。
  • クラシ◯ンのおにーさんは、本部と電話しながらさまざまな処置にチャレンジしたが、どれも効果がなかった。手は尽くしましたがとギブアップ。時刻は3040。午前6時40分。クラシ◯ンは敗北した。膝を屈して、恥ずべき負け犬に堕ちたのだ。当然、作業代も出張費も無料だ。支払金は0円。