この手の「XX流YY術」といった本は、お笑い本として立ち読みするのが基本姿勢だったのだが、
トトロ先生こと三中 信宏 先生が推薦檄文を寄稿されていること、および先生の日記中での紹介文「(中略)リジェクトされたらどうしよう」と思い悩むのは時間のムダかもしれない.「リジェクトされた? じゃ次ね」というのが正しい研究者のあり方かもしれない(後ろ髪が引かれないでもないが)」に惹かれて購入してみた。初めてである、この手の本は。
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- この本が実際に役立つかはさておいて、読み物としてとても面白いのは確かだ。各所に散りばめられている研究者版アメリカンジョークにニヨニヨが止まらない。
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- もちろん、実際に役立つ事を期待して読み始めたが、いきなり「アンタにはこの本は役に立たないよ」と本文中で警告されてしまった。すなわち「本書では抵抗感や忌避感といった不安をめぐる感情についても言及しない。そういう問題に関してなら、近くの本屋さんの自己啓発本のコーナーに行ったほうがよい」。どうやら「やる気が出ず書くのも嫌だ」という症状には効かないらしい。そーいった甘えは論外デスヨネー。これが解決されると思ってたのニー、orz
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- 書かない4つの言い訳が「あるある」過ぎて、同意しっぱなし。
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- 「書く時間が取れない」「まとまった時間さえあれば、書けるのに」・・・web日記は絶対に毎日分を更新するくせにねぇw
- 「もう少し分析をしないと」「もう少し論文を読まないと」・・・わたしの畑では、実験データ以上の論文にはならない(なってはイケナイ)のにな。
- 「文章をたくさん書くなら、新しいコンピュータが必要だ」(「レーザープリンタ」「よい椅子」「もう少しよい机」版もあり)・・・これはないな。わたしはいつも自分のMacに「書けなくてごめん」と申し訳ない気持ちになっているよ。相棒(Mac)から見捨てられないようにしないと・・・。
- 「気分がのってくるのを待っている」「インスピレーションが湧いた時が一番よいものが書ける」・・・アンタはゲージツ家かなのか、研究者なのか、どっちだ? と本文中では言っております。
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- 最も大切なことは「スケジュール派」になること。これは森博嗣氏の執筆スタイルと完全に一致している。最初は週4時間を目安にすること。ちょっと驚いたのがこの週4時間という数字。わたしも、週200分をノルマにしているからだ(ただし、達成されるのは尻の導火線に火がついた時だけ)。
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- わたしは25分単位で仕事をするので25分X8=200分という数字になっている。
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- わたしもスケジュールは立てていた。しかし抽象的過ぎた。「XXXまでにイントロを完成させる」では書くはずもないらしい。お勧めは「執筆ワード数の記録」。ここまでやるか。やや、そうでもしないと動かんのよな、ニンゲンは。
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- 早速、Excelで進捗表を作ってみた(明日から本気出す)。進捗表ではツマラナイので星取表としてみた。記録するデータは、日時、作戦名(プロジェクト名)、執筆ワード数および勝ち負けの4つのみ。勝ち負けは、たとえ執筆ワード数がゼロでもファイルを開いてうんうん唸っていれば「勝ち」とする(何にもしないのと比べると大勝利であろう)。
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- スランプについて。「スランプというのは、書かない行動以外の何物でもない。スランプだから書けないというのは、単に、書いていないから書けていないと言ってるにすぎない。それだけ。」