- 野田知佑氏の一連の著作を再読しだしてからというもの社会からドロップアウトしたくてしょうがない。全部のしがらみをかなぐり捨て、イエもニョウボウもバイクもギンコウコウザも叩き売ってから、はてなダイアリーとTwitterのアカウントを消去。最後にiPhoneを踏みつぶしてから、ファルトボートとシュラフを持って、ユーコン川に旅立つのだ。もちろん、傍らには物言わぬ相棒であるカヌー犬だ。
- 野田さんのカヌー旅本を最も燃えて読んでいたのは、若かりし大学院博士課程の頃だ。その当時は、わたしは「大人」であって、社会からドロップアウトした野田さんのカヌー旅はファンタジィの一種と捉えており、心の奥底では嘲笑っていたように思う。なぜ、初老とも言える年齢に達した今、強烈なドロップアウトの誘惑に襲われているのだろうか。なぜ、著作中に何度も出てくる「俺の不幸も幸福も全部俺のせいだ。人生の100%は俺のものだ。邪魔する奴はユーコン川に叩き込んでやる!」という文章に強く共感しているのだろうか。
- ひとまず。