- 新たに細胞を起こす。
- バイアルには、わたし自身の字で2006年10月の文字が踊るが、もちろん記憶はない。
- 実験ノートを見直して、当時のデータと感覚を取り戻していく。
- 血清の分注とか、普段はやらないモップかけ掃除とかに夢中になってたり。あほくさ・・・。BGMは、はんぎゃく日記。
- 走りに行く。ゆったりと走って汗を吹き上がらせる。これでビールの味が違うのだよ、ククク。
- ところが。6km付近で一人の若者を追い抜く結果になった(わたしはペースを変えていない)。
- この行為が彼の何かを刺激したらしく、猛然と追い抜かれた。
- もちろん、わたしは先に行かせる。オトナだからな!
- しかし、その先の急峻な坂道で再び若者を追い抜く結果になった(わたしはペースを変えていない)。彼がバテたのであろう。
- この行為が彼の何かを強く刺激したらしく、猛然と追い抜かれた。
- カチッ#←オトナはどうした、三十路。
- オトナなので追い抜く行為はしない。びたっと後ろにつけて追尾開始。
- ぴったりと4km、彼のスリップストリームにひっつく。何度も振り切ろうとする若者。しかし背後の怪しいおっさん(わたしの事だが)は、がっつりと離れない。しかし追い抜いてはこない。
- ククク。息がだいぶ上がっているぞ、青年。ククク。
- 10km。ラスト2kmでわたしのノルマは終わる。そろそろ楽にしてやるか。タイミング良く耳元のiPod shuffleさんが、水樹奈々さんのPrayerを流し始めた。燃える。
- すっと前に出てペースを上げる。うははははははっ。貴様がわたしと同い年になった時。このパワーが貴様にはまだあるかな!
- 最終的に完全に千切った。わたしがゴールして、息を整えストレッチを終えたところで、件のワカモノは息も絶え絶えにゴール。肩で息をして、わたしを睨みつけて去っていったのだった。