• 入山、かな、一応。ケーブルカーはリア充どもと幼稚園の遠足で大盛況。もちろん、わたしはケーブルカーは使わずにムシを捕まえつつ徒歩で登る。
  • コースは稲荷山経由コースを選択。このコースは、スニーカーで登ってはいけませんよ。確実に足を傷めます。逆に1号路は完全舗装なのでスニーカーの方が楽。


こんな感じの山道となっております。運動していない中年ですと、息が上がる勾配がそれなりに続きます。また、手すりなしの崖際を歩く箇所がいくつか。舐めないほうがいいです。言い換えると、それなりの登山気分が堪能できます。

  • さてさてさて。わざわざ有給を使って虫捕りに来たのですから、ある程度目標を立てると盛り上がるでしょう。ぼっちだけどな。ニワカなわたしとしては、エサキオサムシミヤマクワガタのゲットを目標に。どちらも、ここでは珍しくない普通種ですが、少しばかりいつもよりは難易度が上がっています。エサキオサムシに至っては、見たこともないニワカですし。
  • つらつらと高度を稼いでいく。木を蹴ったり朽木を覗いたりと、ルッキングでムシを探しつつ。


最初の獲物はやはりこの人でした。どこにでもいますが、ご当地ラベルとして確保。

  • 平日だからか、人は殆どいない。山頂まですれ違った人は4人。後ろには人なしでした。
    • すれ違う際に、下る人に道を譲ってこんにちはと声に出して挨拶する動作が自然に出た。これは、わたしが父親から習った数少ない役に立つスキルである。
      • baja父は、本格的な山屋。日本アルプスなんかに数ヶ月篭ったり、救助隊に参加したりなどして活躍していた。山に篭って髭面で家に帰ってくると、幼いわたしは父親の顔が分からず号泣したそうだ。
  • 稲荷山展望台へ。


300mほどの標高。まぁ、「丘」と言われても仕方ないかw

  • さらに上がっていくと、目の前を小柄なオサムシが高速で横切っていく。あ、エサキオサムシ(汗。まさか、向こうからやってくるとはな。冷静沈着に引っ掴んだ。
  • ガスが出始めた頃。ふと見た切り株上を大型のクワガタがのこのこ歩いていた。あ、ミヤマクワガタ(汗。まさか、向こうからやっ(ry


力強い抵抗に笑みが出た。ミヤマ、久しぶりだ。40mmは超えているし、身体の体積が大きいので迫力満点。

  • 夜になる前に目標を達成しちゃったんですがw 下山してもいいかw
  • 頂上へ。


ビジターセンターの記憶は全くなかったが、東屋の一つを覚えていた。この下でよくレトルトカレーを温めたものだ。

  • 下りへ。ここでコースを変えて、観光コースへ。夜になると来るのはムササビ観察する人と虫屋ぐらいのもの。たまに、リア充カップルやキチガイも来ますけどネ。夜の山中で出会うキチガイは怖いデスヨ? 移動してもどこまでもついてきて話しかけられたりしますヨ?


現地はこんな感じ。たくさんある灯火をパトロールして、飛んできたムシを捕まえる。

  • 暗くなるまで1時間ほど休憩。次々に観光客が帰っていく・・・。
  • 1900、羽虫が飛びだした。よっし、行くか。捕虫網をアクティヴモードにする。網を使うのは28年ぶりだ(滝汗。
    • 当時はチョウを集めていた。網は生物部の先生に借りていた。
  • 数分も経っていない。遠雷が聞こえてきた。あ、来るかな。電探を起動させると、物凄いのが近づいてくるのが分かった。雨具を身につけてザックカバーを装備した数分後。激しい雷雨開始。堪らずに、自販機付きの東屋の下へ逃げ込んだ。
  • 逃げ込んだ先には先客が。若い。ハタチ超えてるかな。装備している長竿は、間違いなく捕虫網だろう。虫屋さんだ。わたしよりもずっと経験を積んでいるだろうな。
  • 30分ほどで雷雨はやり過ごしたが、崖からは落石がごろごろと。ううむ。
  • 灯火巡りを再開。先客はわたしよりも先行している。獲物を奪い合うライバルになったわけだが、おっさんなわたしはそれほどムシを欲しいとは思わない。生温かく見守りましょう。


実際は、これよりも明るいですが雰囲気はこんな感じ。

  • 2回、大型甲虫の大きい羽音とシルエットが見えたが補足ならず。結局は小さいコガネムシ系を4頭捕らえたのみで、わたしの夜戦は終了となった。昼間に目標であるムシを捕まえていなかったら、かなりの手痛い敗北感に襲われたであろう。
  • 山で夜を明かす気力を失ったわたしは終電前に撤退することに決めていました。
  • ケーブルカーはもう終わっているので、1号路を徒歩で下る。ちなみに、全く灯火はない。すなわち、完全な闇の中の坂道を40分ほど下っていく。ここの記憶はハッキリとある。何故ならば、山頂で宴会している4年生の先輩から「酒買ってこいや!!」と買いに行かされたからである。そう、この完全な闇の中の坂道を下った後に、一升瓶抱えて再び登ったのだった・・・。所謂、シゴキの一種だと思う。